YouTubeチャンネルにて『設備講座動画#12』をアップロードしました。
今回は「消火設備」に関連するスプリンクラー設備と連結送水管設備の施工検討ポイントを中心に紹介をしていきます。
建築・設備工事は建物の用途によって特徴的な設備や考え方があるため、施工に携わる機会があれば一つのポイントとして確認してみてください。
動画内で説明している内容の補足をスライド毎に簡易的に解説します。
内容は業界経験2年~5年生あたりが対象となります。
↓↓↓消火設備① 基本編1の記事はこちら!↓↓↓
目次
1.スプリンクラー設備

スプリンクラー設備は屋内消火栓設備の次に多くの現場で採用される消火設備で、マンションや商業施設など様々な建築物で該当するため施工や図面検討で携わったことがある方も多いかと思います。
しかし施工自体も消火専門業者が行う場合が多く、そのため検討自体が専門業者に入っているとなかなか基礎知識が身につかない、なんてこともあるのではないでしょうか。
専門業者で検討する場合でも、天井内のメイン配管はサブコンが行う場合も多いため基本的なルールは必ず押さえておきましょう。
スプリンクラー設備も屋内消火栓と同様に、水源となる消火水槽と消火ポンプを設置する消火ポンプ室が必要になります。
特徴的なのが、各フロア・各系統を流水検知装置(アラーム弁)にて行うため、各階に必ずアラーム弁室が必要になります。
アラーム弁廻りは少し配管構成が複雑なので詳細検討を行う際は施工を行う消火専門業者と確認しながら作図対応しましょう。
天井内配管はある程度ルールはありますが、特殊な施工は少ないため空調衛生設備と合わせて作図する場合が比較的多いです。
2.消火設備配管の継手とスプリンクラーの管サイズ選定


消火設備の特徴の一つとして、消火配管はクロス継手や多口管継手といった多方向に流れる継手の使用が可能です。
給水配管の場合、乱流が起こってしまうためトンボ配管などはNGとなりますが、消火の場合は有事の際のみ水が流れるため品質上の問題はないのですが、注意点として損失や施工性を考慮した場合に採用をしない考えの方もいます。
スプリンクラー配管はヘッド数により管サイズが決まります。
継手の取り方一つで納まりが大きく変わってくるため、作図方針は初期段階で確認し統一することが大切です。
3.スプリンクラー設備のヘッドプロット


スプリンクラーヘッドのプロットは警戒範囲を作図し、未警戒範囲を作らないことが最も重要になります。
警戒円同士が重なっている場合も、柱や壁の裏面が未警戒になっている場合も多いため、一つ一つ丁寧にチェックしないと見落としてしまうため気を付けましょう。
またヘッドの付近に吹き出し口があると誤作動の要因になる可能性があります。
また照明器具などの天井面から凹凸のある器具に近すぎると散水障害となる可能性があります。
一般的に吹出口からは1.5m、凹凸器具からは300mm以上離隔を取る必要がありますが、所轄の消防により基準が異なる場合もあります。
吹出口は部屋の面積や設置器具の量から実際に離隔が取り切れないパターンも多く、プロットでどこまでを許容するかを事前に決めておくようにしましょう。
天井の凹凸器具も、薄型の照明であればOKとする場合もあれば、点検口のフチですらNGとなるパターンも聞いたことがあります。
これも所轄消防により判断が異なりますが、器具からの離隔は比較的取りやすいためプロット時に注意して作図するようにしましょう。
4.スプリンクラー設備のドレン配管


スプリンクラー配管の最遠系統末端以降はドレン配管として末端試験弁に接続する必要があります。
名前の通り、末端系統の圧力を試験確認するための弁で、設置箇所はアラーム弁室となる場合が多いためドレン配管が天井内をぐるっと展開し戻す形となる場合があります。
衛生設備のドレンは勾配を設ける必要がありますが、スプリンクラー設備の場合は試験運転時にポンプ圧力で押し出して排水を行うため、勾配が無かったり上下配管となっていても排水することは可能です。
とはいえ、鳥居配管があれば試験時の水が管内にずっと残り続けてしまうため、一定の勾配を設けて排水できるようにする場合もあります。
これも考え方が人による部分が大きいため、最低でも水平で水が抜けるように検討しつつ、納まり的に厳しい場合は水たまりができる形でも問題ないかをまずは代理人に確認し判断しましょう。
5.スプリンクラー設備のループ配管

スプリンクラー配管の設計時は一方通行に分岐していき管サイズを小さくしていく「トーナメント配管」で計画される場合が多いです。
これを、メイン管から50Aまたは65Aでループ配管とする形にすることが可能です。
ループ配管にする場合のメリットは大口径の配管を減らすことが可能ですが、配管を一周させて戻す必要があるため、建物の形状的にデメリットとなる場合もあります。
ループ配管への変更は圧力損失の計算も大幅に変わるため、ポンプ能力の確認と選定を含め再計算を行う必要があり、設計への承諾確認も必須です。
大幅なVEとなる可能性も高いですが、特に鉄骨スリーブで納まり検討が必要な現場では初期段階で検討が必要になるため対応する場合は早めに消火専門会社の担当者と連携を取り検討を進めましょう。
梁スリーブを入れる場合に、変更方針が確定していない場合は、トーナメント式とループ式の量パターンで施工ができるように予備スリーブの形で検討しておくようにしましょう。
6.連結送水管設備と基本ルール


連結送水管設備は屋内消火栓やスプリンクラー設備といった一次消火を行う設備とは異なり、火災の際に消防隊が消防活動を行う際に使用する設備です。
設備の構成は比較的単純で、消防隊が水を送り込むための「送水口」から、放水するための「放水口」、それぞれを接続するための配管が「連結送水管」となります。
その他に、放水圧力を確認するために最上階に試験放水口を設け、また必要に応じ屋上に補給水槽を設置します。
配管径は100A以上で、竪管は際頂部まで100Aで施工する必要があります。
基本的に低層階はポンプ車などで外から消火活動が行えるため、連結送水管は水が届かない3階以上のフロアや地下に設置する設備となります。
放水口は放水口ボックスに入れて非常階段や非常エレベーターの付近に設置しますが、補強距離5m以内に設置する必要があるため、納まりが厳しくプロット変更を行う際は設置場所に問題ないかよく確認してプロットしましょう。
7.連結送水管の器具設置検討

3階以上の非常階段に設置する際に、階段中間の踊り場に設置計画されている場合があります。
消防に確認が取れていれば問題ないのですが、送水口の接続高さは床から500~1,000mm以内に設置しなければならないため、梁などで設置が困難とならないか必ず確認しておきましょう。

連結送水管設備には、送水口付近にバルブ・チャッキ・水抜き用の排水を設置する必要があります。
外構埋設専用のユニットもあるため納まり検討する際は何を使用するか確認しましょう。
特に排水が外構排水管に勾配的に納まるか確認しておくことが重要になります。
8.お知らせ
2025年12月13日(土)に東京の大森にて「設備図面交流会」を行います。

前回同様、建築設備のCADや図面に関わる方向けの交流会となります。
図面屋さんに限らず、施工管理者や設計者・オペレーターさんなど、CADに関わる方であれば幅広くご参加いただければ幸いです。
今回は2部制として前半に技術交流会を行います。こちらも聞いてるだけや質問だけでも全然OKです。
参加をご希望される方は、HPの問合せからご連絡いただくか、または下記フォームから参加申請を登録いただければと思います。
★交流会参加申し込み専用フォーム★
https://forms.gle/woaTfowmp8L6Yq33A
技術交流会はオンラインでの参加も募集しています。
基本的に初めて参加される方や初対面の方がほとんどなので、お気軽に申し込みください。
前回もベテランさんの他にもオペレーターの方や設計関係者さんなど幅広くご参加いただいています。
もし交流会など不安がある方は主宰の松葉までお気軽に相談ください。私も実は苦手なので全力でサポートします。
設備勉強会の動画を毎週水曜日にYouTubeにて更新しています。
こんな内容のものを上げて欲しいなどご意見や感想もHPやYouTubeにコメントお寄せいただければ幸いです。
次回動画は「設備講座#13 防火区画関連」を2025年12月10日(水)更新予定ですので、ご興味ある方は過去動画と合わせて是非ご視聴ください⇂
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