YouTubeチャンネルにて『設備講座動画#16』をアップロードしました。
今回は「外構設備」の作図編として、作図検討するときの基本ルールやチェックポイントを中心に紹介をしていきます。
建築・設備工事は建物の用途によって特徴的な設備や考え方があるため、施工に携わる機会があれば一つのポイントとして確認してみてください。
動画内で説明している内容の補足をスライド毎に簡易的に解説します。
内容は業界経験2年~5年生あたりが対象となります。
目次
1.外構配管とピット配管の検討・地盤沈下対策



外構配管を検討する際に最も重要になるのがピット配管と基礎スリーブ図です。
排水管は最終的に下水道本管や公設桝に接続する必要があり、建物から配管勾配を付けて施工する必要があるため、建物から出てくる高さと位置によって納まりの条件も大きく変わってきます。
基礎スリーブの設置条件は現場によっても異なりますが、建物内の排水勾配と通気の納まり次第で建物導入1発目の配管高さが設計よりも大きく下がってしまうことがあります。
深くなった分掘削量が増えたり桝が小口径桝から人口桝に変更が必要になることで施工や材料のコストが上がってしまうだけでなく、根本的に下水道本管に接続できなくなり納まらない懸念が生じる可能性もあります。
ピット検討をする際、そして外構検討をする際は必ずその両方を同時に検討し調整していくことが大切になります。
建物への導入配管は地盤沈下等の対策を講じる必要があります。
給水配管などで鋼管や塩ビ管を使用する場合は、スリークッションとしてX/Y/Z軸の3方向に曲がり配管を設けることで変異を吸収させることができます。エスロハイパーなどの耐震型高性能ポリエチレン管を採用すれば不要にできる場合もあります。
また排水管の場合は排水フレキを設置する必要がある場合もあります。
これは地域や土壌の条件によって、また建物規模や設計によっても変わってくるためすべての現場で採用されるわけではありませんが、必要な場合は意外と継手の長さが大きいため納まりに影響が生じます。
まずは現場がどこまで対応が必要かを確認して作図することが大切になります。
2.外構配管と先行施工検討の重要性


着工から竣工までの工事全体で見たときに、外構配管は基本的に一番最後の工事になります。
最後とはいいつつも、建物内の施工が終わったあとに試運転調整を行う際に衛生設備で言えば給排水やガスがつながっていなければ水を出すことができませんし、電気設備が引き込み配管から受電が完了していなければすべての機器を運転させることはできません。
そのため外構設備は全体工程の中でも試運転調整から逆算して施工するタイミングを調整する必要があります。
しかし、外構配管は外壁足場の解体や屋上への搬入などが終わっていなければ施工することができず、何らかの事情で躯体工事が遅れてしまうと結果的に外構工事の工程が一緒に遅れていってしまいます。
そこで、工程遅延の影響を少しでも回避するために先行配管を計画する現場も多くあります。
その手法の一つとして、地中梁の躯体側面に配管をブラケット架台などで支持する形で、躯体打設後の埋め戻し前に施工してしまう方法があります。
この方法だと支持のための鋼材が増えてしまいますが、埋め戻し前に施工するため配管施工のための掘削作業をカットでき、また外壁足場に影響する範囲を先に施工することで、足場解体前に外構配管を進めることも可能になります。
建物付近に横断する配管がある場合や、建物と敷地境界線が近く配管施工が困難な場所については、躯体から支持する形で検討しておくのが良いでしょう。
また現場敷地内に仮設事務所や職人さんの詰所を設置する場合は、外構配管のルートに影響がないかよく確認して配置を決めてもらうようにしましょう。
影響をゼロにすることは困難かもしれませんが、例えば最終ますや給水本管の取り出し口などに影響する場所に事務所を設置してしまうと、事務所解体までその配管を繋ぐことができなくなってしまいます。
敷地内に仮設事務所を設ける場合、仮設事務所の解体に合わせて建物内の一部の部屋を先にある程度感性させて建物内に事務所を移動させるパターンが多くあります。
その場合、内装工事がある程度終わって仮設配線などの引き込みが完了していないと事務所として成り立たないため、どうしても事務所の移動は内装工事の終わりの時期に差し掛かってしまいます。
もし躯体工事から内装工事の工程が遅延してしまうと、そのまま事務所解体時期もずれてしまい、結果的に外構工事の施工が遅れて試運転が間に合わない・・・というトラブルにも繋がり兼ねません。
外構配管の検討は納まりはもちろんですが、特に工程や試運転などを考慮した計画をしていくことも検討する大事なポイントになるので覚えておきましょう。
3.外構配管検討時の基本ルールと注意ポイント



最後に外構配管のルートや納まりに関する内容です。
まず、外構配管の中でも給排水の基本ルールとして「排水管の下に給水管を交差してはいけない」というルールがあります。
天井内配管では特に気にすることのないルールですが、埋設配管だからこそのルールで、もし排水管を給水管より上に施工してしまい、排水管から漏水が生じた場合、土の中で汚水が給水管に広く浸透してしまう恐れがあります。
特に天井内とは異なり、仮に漏水した場合も気付けない場合もあるため、汚水が長期に渡り配管を侵食してしまうと、配管が長期に渡り腐食して配管内部に汚水が入り込んでしまい健康被害を及ぼす危険性があります。
そのため、上下の交差は排水が下になることが厳守であることと同時に、並行する場合についても500mm以上の離隔を取ることが条件として定められています。
外構配管をあまり知らずに作図してしまうと、このあたりのルールを気にせず検討してしまう場合もありますので要注意です。
特に交差する場所が排水管勾配の上流側の場合、土かぶりを考慮した上で納まり野検討が必要になるため、排水管をかなり深く施工しなくてはいけなくなります。
地盤仕上げを確認した上で交差する箇所については納まりをしっかり確認しておきましょう。
外構には汚水配管のほかに雨水配管も必ず必要になります。
この雨水配管は建築工事となることも多く、「竪樋は建築だが外構配管は設備」「側溝などは建築だが配管部分のみ設備」など、設備工事との区分は現場毎に異なるためよく確認しておきましょう。
そして開発行為が関わる現場の場合、雨水の流出先や流水量について制約がある場合もあります。
建物内やピット、外構配管の納まりなど様々な条件で設計ルートから大幅に変更しなければならない場合もありますが、建物雨水の流出先が2か所以上で計画されている場合に、最終排水先の系統を変更する必要があるときは問題がないかよく確認しておきましょう。
特に雨水貯留槽などが計画される現場についてはよく注意が必要です。
最後に外構の植栽で中木や高木が計画されている場合は配管のルート検討時によく注意しておきましょう。
大きな木を植える場合、その根っこの範囲に配管があると木を植えることができなくなったり、仮にギリギリで施工したとしても将来的に木の成長につれて根っこによって配管が破損してしまう可能性が考えられます。
木の種類は意匠外構図に記載されているため、木の種類を確認しながら中木・高木の付近には配管を通さないようルート検討するようにしましょう。
どうしても納まらない場合も、プロット図などで建築や設計に確認し問題ないか承諾を取っておくようにしましょう。
外構配管には建物内の配管ルールと異なり外構図面特有のルールが多くあります。
まずは外構に関連する物を把握し、その上で施工検討する前に基本ルールを一つ一つ確認しながら図面作成するようにしましょう。
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