設備CAD・TFASを使った作業効率がUPする機能や方法を紹介します。
今回はマルチディスプレイを使った、3D設定・虫眼鏡機能の紹介です。
皆さんの1日の作業の時短に少しでもお役に立てれば幸いです!
目次
事務作業効率が格段に向上する!マルチディスプレイの設定!
『マルチディスプレイ』って何?
みなさん、マルチディスプレイはすでに活用していますでしょうか?
マルチディスプレイとは、パソコンのモニターを2つ以上接続する設定のことです。
1つのPCを複数の画面に映し出すことにより、作業効率が格段にUPします。
例えば、CADを使用しているときに設計図のPDFを確認したい、受信メールを確認したいときなどに、モニターを2つ接続しておくとそれぞれの画面で別の作業ウィンドウを開いておくことができます。
1つのモニターで作業をしていると、いちいち画面を小さくしたり、別の作業に切り替えるのに時間がかかり効率が非常に悪いです。
これはCADに関わらず、PCを使用する事務作業をしているすべての方に実践してもらいたい便利な機能です。
2画面で作業するだけで、感覚的には30%近くは作業効率がUPすると思っています。
ちなみに私の現在の職場環境はこんな感じです。2画面にプラスiPadでメールを見たりしています。
『マルチディスプレイ』の設定方法
マルチディスプレイの設定方法は単純ですので、最初に設定方法を紹介します。
まず、モニターを2つ準備したら、デスクトップPCであればそれぞれの映像端子をPC本体に接続してください。
ノートパソコンの場合はモニターを一つ用意し、映像端子を接続してください。PCによって端子の種類が異なるため、手配する際は事前に確認してください。
モニターを接続したら、デスクトップの画面で右クリックをし、「ディスプレイ設定」を選択してください。
下部の『マルチディスプレイ』を選択し、『表示画面を複製する』から『表示画面を拡張する』に変更してください。
あとは、モニターの実際の配置に合わせて『ディスプレイの配置を変更する』で調整すれば完了です。
パソコンに接続端子があれば、簡単に3画面も設定できます。デスクにスペースの余裕があれば試してみてください。
設備CAD・TFASでできる便利機能!『3D』と『虫眼鏡』機能の紹介
ここからが本題ですが、まず2画面になることで単純にCAD以外の作業効率が格段にUPします。
特に、PDFで設計図を見たり、EXCELで機器表や施工要領書を編集したりと、片方の画面にCADを開きながら他の作業ができるだけで仕事が早くなること間違いありません。
そのほかに、CADならではの便利な活用方法を紹介します。
『3D』ウィンドウを分割する設定方法、その他機能
最新のTFASでは3Dを出力すると、断面図のように平面画面と同一画面で3D画面が表示されます。
常にリンクしているので見やすいのですが、正直作業画面が小さくなって作図するには不便だと思います。
そこで、設定により3D画面を平面図画面と別ウィンドウに表示することができます。
『ツール』→『3D』→『表示設定』→「共通」→「ウィンドウの位置」→「フレーム外」にすることで、3D画面を2D平面と切り離して別画面で起動することができます。
これにより、別画面で開いた3Dウィンドウを作業モニターと別のモニターで表示すれば、2つの大画面で平面図と3D画面を同時に確認することができます。
全画面で平面図を編集しながら3Dを確認できるので、作図が非常に捗ります!
ついでに、一部3D操作方法の紹介です。
最初にシート選択する画面で左下の『3Dの表示方法』で『全体表示』を選択すると、今開いている図面の全データを3Dに変換することができます。ただし、印刷枠外のデータもすべて対象となってしまいます。
また、3D画面の左下にある『2D』『3D』と書かれたアイコンを選択すると、それぞれの画面を自動連動して動かすことができます。
3Dを選択していれば、平面図を作業していると自動的に3D画面が動くため、間違った場所を表示したり場所がわからなくなるのを回避できるので便利です。
『虫眼鏡』を使って作業効率を向上!
もうひとつ、『虫眼鏡』の機能はご存じでしょうか?
あまり使っている人を見かけたことはないのですが、私が多用していて非常に便利だと感じる機能の一つです。
この機能は操作している画面を別ウィンドウで拡大して表示する機能なのですが、2画面作業の時にその便利さは可能性が無限大に変わります。
まず『表示』→『虫眼鏡』で虫眼鏡画面を表示したら、その画面をもう一つの画面で最大限に拡大して開きます。
こんな感じで、赤枠の画面が別ウィンドウで表示されるのですが、虫眼鏡の画面でも普通に作図を行うことができるのです。
TFASを二つ起動して画面を開いたとしても、同じデータを別々に編集することになり、図面間でデータの編集や複写は行えませんが、虫眼鏡画面では編集が反映される他、虫眼鏡画面から通常ウィンドウにマウスを持っていくと移動や複写を行うことができるのです。
この機能を使うと、例えばプロットの凡例表を枠外に作成しておき虫眼鏡で表示し、平面図の好きなところに複写を簡単に行うことができます。
単純に作図しているときに別の場所を確認したいときも、虫眼鏡の画面を移動することで、編集中の画面を動かさずすぐに作図を継続できるため作業効率が格段にUPするのです。
この機能、使ってみないとなかなか便利さを実感できませんが、ほんと痒い所に手が届く機能ですので是非活用してみてください。
マルチディスプレイが使えないときは『仮想モニター』を使ってみよう!
私はマルチディスプレイを使いすぎて、一つの画面では作業効率が悪すぎてイライラしてしまうほどに慣れてしまっています。
しかし、出先でノートパソコンを使用したり、何かとモニターを複数使用できないときがあると思います。
そんなときは、WINDOWS10であれば『仮想モニター』という機能が実装されているのでそちらを活用してみてください。
まず、画面下のタスクバー(アイコンが表示されているところ)にて右クリックをし、「タスクビューボタンを表示」をクリックします。
すると、タスクバーの左側の方にアイコン『タスクビュー』が新たに表示されるので、クリックしてください。
すると、今作業している画面が一覧で表示され、「左上にディスプレイ1」「新しいデスクトップ」などが表示されます。これが ”仮想ディスプレイ” です。
仮想ディスプレイ(別のディスプレイ画面)を選択すると、今まで開いていたウインドウが全て消えてまっさらの新しいデスクトップが表示されます。
複数開いている作業ウインドウを閉じなくても、片付いた画面で新しい作業ができる、ということです。
さらにショートカットキーを使えば更に便利に仮想ディスプレイを使いこなすことができます。 ご参考までに。
スクトップを増やす――[Windows]+[Ctrl]+[D]キー
デスクトップとタスクの一覧を表示する――[Windows]+[Tab]キー
隣のデスクトップに移る――[Windows]+[Ctrl]+[→]/[←]キー
デスクトップを閉じる――[Windows]+[Ctrl]+[F4]キー
最後に
図面の作業効率を上げるためには、CAD操作に関わる時間だけでなく、すべての事務作業の時間を効率的にすることが最短の近道です。
そして一番手っ取り早いのはPC廻りの環境を整えることから始めることです。
モニターも小さい画面でなく大きい画面であれば、図面の作図がやりやすく作業効率は確実に向上します。
マウスも使いやすさはもちろん、ボタンが複数あって設定が追加できるものもあります。
自分に合ったスタイルを見つけ、時には必要な道具を先輩や上司に相談して整えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
TFASのショートカットキーを使用した作業効率UPについても紹介しています。
詳しくは『設備CAD・TFASの便利機能ショートカットキー登録で作業効率3倍に!』の記事をご確認ください。
少しでも皆さんの事務作業が少しでも効率的になれば光栄です。
『株式会社PFC』は”現場のいち担当者”として作図協力を行う設備施工図製作会社です。
図面1枚から対応いたします。ご依頼はお問合せフォームまで。
株式会社PFCで一緒に働きませんか?
正社員、フリーランスパートナー契約を募集しています。詳しくは採用情報ページまで。